きっかけはさまざまですが、「よし、ホームページを作ろう」と踏み出すタイミングというのが、
どなたにもあるようです。
現在ホームページ制作を準備中の、新卒人材採用を中心に人材育成を主業務とする有限会社ヒューマンカウンシル・長山慎太郎氏にお話を伺いました。氏のケースでは、どのようなきっかけ、タイミングがあったのでしょう。これから作ろうと考えている方もどうぞ参考になさって下さい。
(2009年6月)
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―― 最近、社員が入られたそうですね?
長山 今まで一人でやってきたので目の前の仕事を一生懸命こなしてきただけだったのですが、社員という仲間が増えたことで心境が変わりました。
正社員が入ったことで、自分自身のやりがいと責任を感じています。また、その場での即断即決から、より大局で考えるようになり、心境が大きく変わりました。自分の目指す方向をよりいっそう定めて、逆算して何をすべきかを考えるようになったのです。一緒に話し合えるようにもなって良い傾向ですね。
当社は新卒採用のサポートをコア事業として、クライアントの強みを考えた人材採用の仕組みづくりを行っているのですが、自社においても3〜5年後を見据えた動きをしなければと思っているところです。
将来的には、フィールドを世界に広げたいと考えているので、そのための新人採用、例えば中国の人やインドの人を採用することも検討したいと考えています。グローバル化する上では、ヒューマンカウンシルが求める人材像や能力をこれまで以上にハッキリ示す必要がありますね。
―― 将来を見据えた方向性が見えてきたという感じですか?
長山 現在は、自分=ヒューマンカウンシルなので、当面は長山というブランドを売っていくことになるのですが、今後はヒトを育てて個人商店からのシフトチェンジをしていきたいです。
2〜30年続いている会社は良くも悪くも根幹が揺るぎませんよね。社風が浸透している姿を見ると、そうした根っこの部分というのは創業時に確立すべきだと思うので、今からキチンと整理していきたいと思っています。
―― 今の目標は何ですか?
長山 「長山が育てた人だから大丈夫」と思ってもらえるようになりたいですね。
自分は直感型人間なのですが、直感的な部分をどんなに教え込んでも、自分と同じ直感的なヒトを育てられるわけではありません。この直感を自分なりに分析して体系化したものが、人材育成する上でノウハウとなり財産になっているのだと思います。
形にないものを伝えるのは難しいことですが、チャレンジし、仕組み化することを目標に掲げると、自分自身の成長となるので、しっかり時間を空けて考えたいですね。
―― ヒューマンカウンシルをひと言で例えると何でしょう?
長山 ひと言ですか?う〜ん、言葉にするって難しいですね。
いま、浮かんできたのは「紲(きずな)」です。
クライアント、パートナー、友人、社員、すべてが紲で結ばれているし、ヒトを紹介するというのも紲をつないでいること。クライアントの方に「接点を作ることで周りが幸せになることが長山さんのやりがいなんだね」と言われたことがあります。でも、実際にはそういう人は一杯いて、当たり前だと思っていたのでピンとは来ないんですけど。
―― そういう「自分の中で当たり前」だと思うことが、実は本人を正しく伝えるポイント、ということがよくありますね。ホームページではこういう部分を表現していくことも大切なんだと思います。
長山 「紲」というキーワードには、仕事で直接関わる方だけではなく、やるからにはクライアントの従業員、その家族など周囲も幸せになるようにしたい、という思いがあります。
―― そういう人には同じような人々が集まるものですよね。
長山 親しい知人から、「長山が渦を作って、皆その渦に入り込んでいく感じだね。僕もその1人だけど」といわれたけど、なんだか嬉しかったですね。ちょっと照れくさいんですが。(笑)
―― 考え方に巻き込まれていくんでしょうね。気が合う人同士が共鳴するように。
長山 社員をモノのように扱う会社もあります。企業は人なりと口では言うが、本当に消化できている人は意外と少ない気がしますね。
社員がいるから成り立っているという感謝の気持ちがあり、ヒトを採用して育てたいという企業とだけお付き合いしたいです。ヒトを量で見る(=とりあえず数多く採用すれば良い)会社は決して伸びないし、問題も解決しないです。
―― 今回のインタビューはちょっとした実験で、未だホームページを作っていない人にインタビューをして、これから作ろうと考えている人に何かを伝えられればと思って企画しました。
どういう反響を生むかはわかりませんが、必ずどこかで誰かがこのページを見るはずです。たとえは悪いけど、釣り糸をたらして出会いを待つみたいなところがホームページの楽しみでもあると思います。
長山 確かにそういうのは楽しみですよね。何が起こるかわからないワクワク感があります。
また本日、このようなインタビューを受けることで、整理ができましたね。どんな会社を作っていくのかによって、どんなホームページを作成しなければならないのか? 少しずつですがイメージでき、まとまってきましたよ。
―― 実際にホームページを制作する時はもっとワクワクしますよ。
わたしも自社のホームページ制作で経験しましたが、完成までには必ずいくつかの波があります。作りたいという衝動である程度まで突き詰められて、一度開放して、また突き詰めて、の繰り返し。やがては自分で作り上げたとは思えないほど良いものが出来上がっている。制作を通じて自分の成長を実感できると思います。
長山 それは楽しみだ。会社の経営も、芸術も同じだと思うんですが、「ものづくり」って出来上がるまでも、出来上がった後も、社員も周りの人もワクワクする。いいですよね。形に残るってことは。ホームページからの紲も大切にしたいですね。
―― ただ、ひとつ気をつけたいのは、自分を偽らずに出した方が絶対良いということです。
長山 確かに面接の時にも背伸びをしている人が多いですが、背伸びをしたまま入社すると、入った後も背伸びをせざるを得なくなります。地に足が着かないと不安定になり、しかも伸びきっているから次のジャンプが出来ない。
会社にも本人にもこういうミスマッチは良くないです。疲れるし、ガタが来るから続かない。当たり前だけどミスマッチしない採用が一番。身の程を知ってこそ、次への成長があると思うんですよ。ありのままの自分っていいと思うし、無理したことは、後から無茶になりますよ。
ホームページ作りにもきっと同様のことが言えるのでしょうね。
■インタビュー:金澤秀昭
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●インタビューを終えて
ホームページを作りたいと思う一社。志に共感できるし、何か応援したくなる方です。
長山氏自身もインタビューの合間に「良い人に成功してもらいたいし、それをサポートできることがやりがい」と言われたが、全く同じ気持ちで彼をサポートできたらと思います。(金澤)
創業 | 2003年5月24日 |
設立 | 2006年1月23日 |
本社所在地 | 東京都中央区新富1−9−2 |
資本金 | 500万円 |
事業内容 | 新卒の人材採用から人材教育・人事制度まで、会社の「人」に関わる全ての問題を解決します。 |
ホームページ | http://www.human-council.com/(2009年12月公開) |