これまでに10枚のシングルと7枚のアルバムを発表。
NHKみんなの歌で放映された「わたげのお散歩」をはじめとして、TV番組のテーマ曲やCM曲などでも透き通るような歌声を聞かせてくれているシンガーソングライターのイノトモさん。
野外ライブの準備でお忙しい中、Great Mountain(以下GM)がデザインしたホームページについて語っていただきました。(2009年5月)
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―― そもそものきっかけはどういうものだったんですか?
イノトモ 去年はデビュー10周年でした。初めて自らワンマンライブを企画したり、アルバムを同時に2枚リリースしたりと、大きな節目だと感じるさまざまなことがありました。そんな中で、以前から持っていた自分のホームページも、少しきちんとした形で作り直そうとデザインを依頼しました。
GMのシンドウさんとは昔からの知り合いで、もともとセンスが良いのは分かっていたから、自分のイメージを伝えてあとはキレイにかっこよく演出してもらえばいいかな、なんて、はじめはそんな風に思っていました。
でも実際に作業が始まったら、自分が考えていたものとは全然違ってびっくりしました。最初のミーティングでは、「ホームページをどんな風にしたいか」ということよりも、「これからどんなアーティストになっていきたいのか」とか「活動の中で一番大事にしているものは何か」といった、アーティストとしてとても深い部分の質問を受けました。
そうやって質問に答えていく内に、「自分が本当に求めているものは何だろう?」というすごく大事なことをじっくりと考える時間を持つことができました。それはまるでカウンセリングやセラピーのようで、ミーティングの後では頭の中がすごくスッキリしたことを憶えています。
―― では制作中にもたくさんのやりとりがあったんですね?
イノトモ そうです。やりとりの中で印象的だったのは、押しつけが全くなかったこと。例えるなら、GMは真っ白な紙。相手(わたし)からの情報や感性にしたがって色を塗っていくという感じです。いかにわたしの意向を率直にくみ取るか、それに全力を注いでいる感じがしました。
そして、わたしが混乱したり迷ったりしているときには一緒に掘り下げて考えてくれる。決めつけで判断したり既成のイメージに当てはめたりすることがありませんでした。
何を大事にしたいのか。それを自覚して、もう一回大事にするチャンスをもらえる。「ホームページを作るってこういうことなんだ」と目から鱗が落ちるようでした。
―― 公開後の反応はいかがでしたか?
イノトモ とても素晴らしいです(笑)。見てくれた人は口を揃えて「すごくいいね!」と言ってくれます。「イノトモらしい」とも。
さらに、わたしの曲を聴いたことがない人でも、ホームページを見れば曲の雰囲気まで分かってもらえる。実際に何人かの方からそういうご感想をいただいています。
もしも自分が指揮をとって作っていたら、そうした客観的な視点があまりないものになっていたかも知れません。作ってもらったことで、逆に、より深い部分までもが伝わりやすいものになったと思います。
―― ホームページ上で今後やっていきたいことなどはありますか?
イノトモ ホームページ会員のようなものを作って、WEB上での会員限定企画などを考えて行きたいと思っています。それからいずれはCD以外のグッズも販売していきたいなあとも考えています。それは準備にも時間がかかるのでいつになるかはまだ分かりませんけど(笑)
■インタビュー:鈴木陽子
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●編集後記
ホームページの仕上がりにとても満足してくださっていて、とても嬉しく、また誇りに思います。
今年でデビュー11年目を迎えるイノトモさん。昨年までのさまざまな活動がひとつの流れとなって大きなうねりを作るような予感があります。ホームページを活用した新しい可能性とともに、今後の活動に期待が高まります。今年のイノトモさんにも注目していきましょう。(シンドウ)
http://inotomo.net